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日本一自由な小学校に子どもを通わせるなら、教育移住は必要!?その後のママのキャリアは!?を解説。

・自由な小学校「きのくに子どもの村学園」とは

体験学習で学校を変える きのくに子どもの村の学校づくりの歩み /黎明書房/堀真一郎

えっさんは自分の小学校生活を振り返ってそんなに「楽しかった〜!!」と思えるエピソードが思いつかない。
そのため、息子には毎日学校に行くのが楽しい小学校生活を送ってほしいな〜と思うのだが、公立小学校以外に国内にはどんな学校があるのかをよく知らなかったので、まずは調べてみることにした!

すると、調べていくうちに日本一自由な小学校として「きのくに子どもの村小学校」という学校が目に留まった⬇︎

こちらの学校は、学校区分で言うとフリースクールとは違い私立小学校になるのだが、他の私立小学校のように偏差値教育とは離れた探求学習を中心とした授業を展開している変わった学校だ。
1学年は20名程度の少人数制で、テストはなく、先生という呼称も存在しない。授業は「自己決定」「個性尊重」「体験学習」が調和的に実行される学習形態で、プロジェクト型の体験学習がメインとなり、完全な縦割りのクラスで実施される。
【時間割例:http://www.kinokuni.ac.jp/nc_alps/html/htdocs/?page_id=18
学年混合型の教育スタイルはモンテッソーリ教育をはじめ比較的昔からある形態だが、日本の私立小学校でこうした授業形態をとっている学校はほとんどない。
修学旅行なんかも、行き先や時期なんかを予算内で生徒たちだけで話し合って決めるようだ。

1992年に和歌山県の北東の端、橋本市の山中で開校し、現在は注目度の高さもあり学校の数も増えている⬇︎

・きのくに子どもの村 小学校、中学校、国際高等専修学校(和歌山県橋本市)
 ・かつやま子どもの村 小学校、中学校(福井県勝山市)         
・南アルプス子どもの村 小学校、中学校(山梨県南アルプス市 )   
・北九州子どもの村 小学校、中学校(福岡県北九州市)                   
・ながさき東そのぎ子どもの村 小学校、中学校(長崎県東彼杵郡)  
・キルクハニティ子どもの村(英国スコットランド)

どの学校も自然豊かな場所にあるため、アクセスがいいとは言えないのだが最寄りの駅などからスクールバスが出ていて、「自宅からの通学生」か「週末だけ自宅に帰り平日は寮生活の寄宿生」のいずれかを選択することになる。

費用は、入学金10万ほどの他に小学生の場合、どの場所にある小学校かで費用も異なるが、概ね通学生が年間約80万円、週末帰宅の寄宿生が約120万円(教材費・食費・施設拡充費等を含む)ほどだった。ただし修学旅行費などは別途必要とのこと。また、土日に帰宅する学生は、その往復の交通費も別途必要となる。

入学するには筆記試験はなく、「学校見学→申し込み→出願→体験入学」の順番。体験入学は宿泊型で実施され保護者との面談を経て合否は総合的に判断されるとのこと。

特殊な学校のため、書籍や取材記事なんかをきちんと調べた上で体験入学を子どもに勧める親がほとんどだろうと想像する。こちらの学校を立ち上げた堀 真一郎さんはHP上にこのようにメッセージを掲載している。

学校法人きのくに子どもの村学園は、和歌山県で誕生した私立学校です。

名前の長さではどこにも負けません。でも子どもの数は少なくて、全部をあわせても250人あまり。山の中の小さな学園です。子どもたちはめちゃくちゃ元気です。忙しくいろいろなことに挑戦しています。

その元気な子どもたちの様子は、何度もマスコミで紹介されてきました。海外のテレビや新聞に登場したこともあります。山の中の学校なのに、マイクロバスなどを使ってどんどん見学や旅行に出かけます。修学旅行や海外研修にしても、4泊5日〜1ヶ月も出かけます。なんと小学校でも1ヶ月もスコットランド(キルクハニティ子どもの村)に滞在するグループもあります(費用は格安)。たぶん日本でいちばん日本と世界に目を向けた学校といえるでしょう。

少し大げさにいえば、日本でいちばん楽しい学校。それがきのくに子どもの村学園です。ぜひ一度おたずねください。

きのくに子どもの森学園公式HPより

実際に通っていた若者(灘高→東大)がYouTubeやブログでも情報を発信していたので、こちらも面白く拝見させてもらった。調べていくとなかなか面白くてどんな学校か興味が湧いてきた!!サマースクールなんかも開催しているし、一度足を運んで見学してみたいと思わせてくれる学校だった。

・学生寮に入らずに家族で教育移住するとしたら?

けれど、実際に入学するとなるとアクセス上のハードルがある!!
先ほどのYouTube配信をしている若者もブログで書いていたのだが、こういう寮のある学校にアクセス上の問題で小学校から入寮するというのは、子どもにとっても親にとっても心理的経済的に結構ハードルが高いようだ。
実際に子どもが通っている親の口コミにも、子どもがホームシックにかかってケアが必要だなと感じ心配になって学校に相談しても、具体的な学校側の働きかけを感じられず、そのあたりのケアについてはもっとして欲しいという声もちらほらとみかけた。

そのため、もし子どもが「きのくに子どもの村学園」のような小学校に通うとしたら、教育移住という選択肢も考えたいところだ。実際、東京からは長野(特に軽井沢)に教育移住をする高所得の共働き夫婦と子どもの世帯数が増えてきている。
リモート環境が普及したことで、夫婦ともに完全リモートで仕事ができる場合は家族で移住という選択もあるだろうが、日本では夫婦揃ってとなるとまだまだ少数派(悲)ということもあり、えっさんファミリーがもし教育移住するとしたら息子とえっさん2人がまずは移住する形が現実的だろ〜ななどと勝手に想像してみた。

ちなみに都内から一番近い「きのくに子どもの村小学校」は、南アルプス子どもの村 小学校(山梨県南アルプス市 )となる。甲府駅隣りの「竜王駅」からスクールバスも出ている。
竜王駅近くの家賃相場は、2LDKで6万〜7万円ほどで都内の半分くらい。
新宿駅から甲府駅までは特急で1時間半。甲府駅から竜王駅まではJR中央本線で約5分。
いかがだろう。寮費が月4万円ほどなので、そこに毎週末自宅に帰る交通費を考えると教育移住の方が経済的だ。
しかし、甲府駅周辺にでも住まない限り車がない生活を6年間続けるというのは厳しいかもしれないので、車の購入費や維持費とかを考えると寮生活でかかる出費とそんなに大きくは変わらないかもしれない。
そのため、あくまでも心理的な安心感を目的とした教育移住というスタイルになるだろう。

教育移住を家族全員でする場合も、片親と子どもでする場合も、一人ひとりのライフスタイルに大きな変化と影響があるため、家族全員できちんと話し合って納得した上ではないと移住により家族間で不和が生まれてしまうことにもなりかねないので、ここは慎重に決めたいところ。
子どもの心理的安全に配慮したつもりが、返って子どもに心理的な負担を感じさせてしまうことになってしまっては本末転倒になってしまうので、教育移住をするには相応の準備が必要となるだろう。

・教育移住後のママのキャリアとは?

以前、転勤族の妻のキャリアについてブログを書いた⬇︎実際、ブログに書いた通りこれからフルリモートが可能なジョブにキャリアチェンジをすることで、住んでいる場所が変わっても仕事が変わらないスタイルで仕事をできる環境が整ってきたのは間違いない!

そのため、教育移住後にママのキャリア自体はそんなに大きく影響を受けることがなくなる可能性はある。
フルリモートや月1出社程度の通勤形態の仕事でキャリアを築いていけるように移住前から準備をしておきたいところだ。

しかし、ママと子どもで移住するとなると、日中の仕事時間以外で移住先での交友関係を築いていかないとなかなか孤独になりがちだなぁと思った。
仮に緑の多い場所に移住するとしたら、「落ち着ける緑豊かなカフェまで車でドライブがてら行って仕事をして〜」なんて想像すること自体は楽しいが、軽井沢のような観光地ではないと場所のバリエーションも少なく、毎回のカフェ代だってバカにできない。

寮生が多い学校であれば、同じように教育移住をしている家族と関係を築いたり、学校のイベントに参加するなど能動的な働きかけが必要となるだろう。
山梨ならまだ近いが、九州や近畿地方となるとそんなに頻繁に帰れるわけでもなく、毎日楽しそうに学校に通う我が子を横目に、「夫とも親とも、友人とも離れ、本当にこのままでいいのだろうか」なんて思い悩むことがえっさんには想像できた。

仮に小学校から中学まで同じ学校に通い、子どもが寮に入らなかった場合は9年間。それなりに長い期間を、土地に愛着があるわけではところからスタートして住み続けるためには、その土地を好きになる懸命な努力と行動なくして快適な生活は成り立たないだろう。
結論、自らも心地よく感じる環境を整える努力なしには教育移住は成り立たないことを、まじまじと感じたのだった!!

今日の子どもが豊かに生きるヒント!

子どもには自分に合った学校で、楽しんで生活をして欲しいと願う親は自分も含めて多いかもしれない。しかし、その学校が通学困難な遠方だった場合に、教育移住という選択肢もでてくる。家族全員で、母子や父子でと色々な可能性があるが、いずれにしても家族一人ひとりが同じ方向を向いている状態ではないと成り立たない。
そして移住後に様々な葛藤があることも覚悟した上で、家族全員が心地よい環境を自ら整える努力を怠らないことが必要になるだろう。こうした選択肢を家族でリアルに想像し、話し合うことを通じて、家族にとっての優先事項がみえてくるきっかけになるかもしれないな。

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