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今、注目の子育てスタイル!自然体験活動「森のようちえん」の発想が目から鱗だった!!

・「森のようちえん」って!?

最近、ますます自然の中で思いっきり身体を動かしたい欲が湧いてきたえっさん。先日、友人の小学校1年生の子どもが自然体験のキャンプに一人で参加して、枝と蔦で秘密基地を作ったり、魚を手づかみで捕まえる体験をした話を聞いて今を生きる子どもたちには、ぜひ体験して欲しいと思ったのだ!
自然の中で活動するって本来の人間のあるべき姿だな〜と思うのだが、都市部で子どもを育てているとこういう体験が非日常や貴重なものに感じてしまうことに何だか危機感を覚えている今日この頃。

そんな時に手に取ったのが今、話題の「森のようちえん」について書かれた書籍。
「森のようちえん」って何!?ってところからえっさんは読み進めたのだが、日本で言うところの「森のようちえん」の定義は広く自然の中で子ども達を自由に遊ばせるスタイルの幼児教育・保育のムーブメントのことを総称して言うそうだ。同じ「森のようちえん」と名称がついている活動でも、雰囲気や活動方針なんかはかなり異なる。
NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟に日本国内の個人や法人が約300ほど登録しているようだ。
活動自体も、毎日森ですごす「通年型」と、通常の保育の一部に森のようちえん活動を盛り込む「融合型」と、週末など定期で開催される「行事型」に分類されている⬇︎

1「森のようちえん」とは
自然体験活動を基軸にした子育て・保育、乳児・幼少期教育の総称
2「森のようちえん」という名称について
【森】は森だけでなく、海や川や野山、里山、畑、都市公園など、広義にとらえた自然体験をするフィールドを指す。
【ようちえん】は幼稚園だけではなく、保育園、託児所、学童保育、自主保育、自然学校、育児サークル、子育てサロン・ひろば等が含まれ、そこに通う0歳から概ね7歳ぐらいまでの乳児・幼少期の子ども達を対象にした自然体験活動を指す。

「森のようちえん」おおたとしまさ著

この書籍では、理念や活動に特長ある「森のようちえん」に実際に行ったときの詳細なレポートや、運営者の話とその話を通じて著者が感じたことが具体的に書かれていて読み物としても面白い。
読み進めていくとどんどん「あー、こんな『森のようちえん』が家の近くで通年型であったら子どもに勧めたいし、行事型には参加したいし、教育移住する親の気持ちも分かるな」と惹かれていった。
そんなわけで特に、えっさんが『森のようちえん』のルポの中でときたことを今回はご紹介したいと思う!!

・ハッ!とした「道の途中を楽しむ」という発想!

先にご紹介した森のようちえん全国ネットワーク連盟で理事長をされている内田幸一さんのお話の中で、視察に来た人とおさんぽをすると「なんでこの道はこんなにすばらしいんですか?」と言われることがあるけど、特別な道じゃないんですよ。いつもは見えていないものがそのときは見えただけ。目的地ばかりを意識すると目の前のものが見えなくなるでしょ。おさんぽの目的はその途中途中にあって、人生も同じと言うことが語られていた。
えっさんは、そこでハッとした。以前、散歩コースについてブログに書いたが⬇︎そのときも、えっさんはゴールを決めて散歩するようにしていたからだ。

この散歩の目的はこれで、ゴールはここでって設定した瞬間、その途中途中を楽しむことに集中できなくなってはいないだろうかと思ったのだ。
この内田さんの語りの後に著者のおおたさんは、「現代社会の中で私たちは、特に若いひとたちは、掲げた目標に向かって一心不乱に生きなければいけないように思い込まされています。人生には目的も結果もなくて、あるのはただプロセスの連続なのに。その途中をいかに楽しむかが人生の豊かさなのに」と語っていて、ここでもえっさんはグッときてしまった。
この語りを読む中でえっさんは、仕事において常にこの仕事の目的とゴールって何だっけ?ということを見失わないように意識していたけど、子育てや人生ってそうじゃないよなっと頭のスイッチがはっきりと切り替わった感触があったのだ。
さらに本の中では内田さんの語りに戻り、これまでの社会では「必要なもの以外見なくていいよ」と子どもたちに教えてきた。「答えがあるものについて見なさい。答えがないものに関しては見なくていいですよ」と教育してきて、その結果、見えない人が増えたと語られていた。表面的な情報だけを鵜呑みにして、遠くのものに思いをはせたり、推測したりしなくなるのだと。
いわゆる数値では測れないけど生きていく上で必要な自己肯定感や、創造性、自制心ややり抜く力をはじめとした「非認知能力」が育つのが「森のようちえん」の活動と言われているけど、別にそこにエビデンスがあるわけでもない(エビデンスで測れるものは本質ではないし)。
けれど、自然と森の中をおさんぽしていたら小さな虫や木の実に気づいて、そこからは他の小さな虫や木の実もたくさんみえるようになって、そうした途中の発見や気づきの中にこそ面白さがある。これまで見えなかったものが見えてくると非認知能力って育つよねっていうのは感覚的にスッと腑に落ちてくる。
自然の中で発見した不思議なことや神秘的なことにハッとして感動したりする経験を親世代が一緒になって子どもと体験することの重要性に気づかされたのだ。

・道なき道を歩む子どもたちへ!

今回の書籍に登場する「森のようちえん」の1つであり、「森のようちえん」旋風の発信地とも言える鳥取県智頭町にある「まるたんぼう」の映像を見つけたのでご紹介⬇︎著者曰く、「今回取材した森のようちえんのフィールドのなかでは、まるたんぼうのフィールドが間違いなく最もワイルドです」とのこと。

著者が一緒に沢を訪れた際に子どもたちは急な斜面をものともせずに、それぞれ自分のルートを選んでバラバラに川まで降りていった様子が描かれていた。意識的に道を選んでいるのではなく、目の前の状況を瞬時にスキャンして、自分の目的と能力の兼ね合いから、自分の通るべきルートが自ずと浮かび上がってくる能力が備わっているのだとも書かれていて、えっさんは思わず「うーむ」と唸ってしまった。
また、著者は幼い頃から自分で遊びを見つける経験を多く積んでいると、大人になっても自分のなすべきことを自分で見つけられたり、火や高所などの危険の付き合い方を学んでいると、ネットや最新科学技術がもつリスクについても敏感に察知して、適度な距離感で利用できるようになるのではないかとも推察していた。
なお、こちらの「森のようちえん」の基本方針は、「喧嘩をしても転んでも、本人たちの自ら解決する力を信じて待つ」ことだそうだ。

キャリアコンサルティングに日々従事していると、自分で道(キャリア)を選べない若者に出会うことが多い。もう少し具体的に言うなら、自分の生きがいとなること、能力があり力が発揮できることが何なのかを自分で見定め、また見つけたキャリアに対して実現すべく自ら調べることも行動も取れない若者が多いのだ。
コロナ禍で痛感した若者も多いかもしれないが、これから益々この組織に入って、この仕事に就いたら、それが正解という道はない時代になっていく。
そんな時に、幼い頃から自分で課題を解決する力を身につけ、自分の行くべき道を自分で選ぶことを日常的にしてきた子どもとそうではない子どもとではこれからの時代を逞しく切り開いていく力に差が生じるのことは想像に難くないのではないだろうか。

今日の子どもが豊かに生きるヒント!

小さい頃から正しいやり方やゴールを大人が設定することは子どもが豊かに生きる上では弊害になる可能性がある。森のようちえんは、子どもが心豊かに大きくなるということがどういうことなのか親世代にも教えてくれる場所であると感じる。こんな経験ができるようにサポートすることも大事だが、日常においては道なき道を歩む子どもたちが、自ら自分の道を開拓し進んでいけるよう子どもの成果や結果ばかりに目を向けるのではなく、そのプロセスの中で培われる非認知能力にも目を向けて一緒に体験を積み重ねていけたらいいな〜。

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